完成後のムクスタライフ

No.80

食卓を彩る

ある朝、父に「三つ子の魂百までじゃないけど、小さいころ親しんだ味は生涯の味覚になるから、きちんと調理したものを」と言われました。
料理については、特別うまくはありませんが、なるべく地元の野菜を使い、出汁も取れば魚もさばきます。
でも、見た目で手を抜いていたかな。子どもたちが落とすからと、
ついプラスティックの食器にしていました。
器も、大事な食事の一部ですものね。
週末、栃木県益子町に食器を買いに行きました。
土祭り(つちまつり)で賑わう通り。
年に一度ほどしか来ませんが、そのたびに新しいお店ができ、素敵なギャラリーが増えているような気がします。
昨秋、カフェオレボウルを買ったお店を覗くと、小さなギャラリースペースに若い作家ものが手ごろな値段で置いてありました。
いくつかチェックして次の店へ。
見て、触って、歩いて、お店がなくなるまで歩いたら、今度は通りの反対側を、また見て、触って、歩く。
何がいいのか分らなくなったころ、最初のお店に戻って、やっぱり最初にいいと思った小さめのどんぶりと、同素材・異デザインの湯のみ三つを買いました。
夫は、別のお店で納豆鉢を選び、私もまた別のお店で、浅口のお茶碗を三つと、片口の鉢などを選びました。
毎食同じ器が並ばないように、丸いテーブルの中央に、皆が目を引く盛り付けができるように、料理する側の気持ちも変わります。
それに、やわらかな手仕事感のある器が並ぶと、同じ食事でも豊かな気持ちになりますね。

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